求められて、満たされた

「うーん、ちょっと眠いけど平気だよ。」

「そっか。」

目が合う。

多分、自然な流れだと思う。

再び付き合い始めたばかりだけど、元は5年以上付き合っていた仲だし、そういう流れになるのは至って普通の事だと思う。

俊介の顔が近付いてきて、私は目を閉じた。

そこからは流れに身を任せた。

行為中何度も名前を呼んでくれる俊介が愛おしく感じた。

求められていることが快感だった。

行為が終わっても私は暫く眠れなかった。

俊介の寝顔を見つめながら少しだけ考える。

どうしてか分からないけれど、また優登さんの顔が浮かんできた。

その表情は私にバイトを辞めないでと言った時の悲しい表情だった。

だから、少し胸の奥に引っかかるものを感じてしまった。

好きという気持ちがあるとかそういう訳では無いけれど、引っかかった。



俊介を起こさないようにベッドから出る。

静かに服を着て、スマホを持って音を立てないように寝室を出た。

玄関の前で座り込み、スマホを付ける。

すると、優登さんからLINEが来ていた。
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