家出少女は不器用王子と恋をする。
それにこんなことも囁いてくれる。

私、愛されてるんだなぁ・・・。

颯にはたくさんの好きを私にくれる。

私も同じ好きで返したいけど、いまいち返し方が分からない。

だからせめて少しだけでも返せれば・・・と颯の手に自分の手を重ねた。

すると颯は私の手をキュッと掴んだ。

「そろそろお喋りは辞めて寝よっか。明日もすることがあるんだ」
「うん・・・おやすみ」
「おやすみ。偲」

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