コインの約束

コインの仕上がりまで5分かかるって書いてあるから、出来上がるまでお店の外に設置してあるベンチに二人で座って。

「歩いてばっかで疲れちゃったね。次はどこかで休憩しようよ、和真」

「疲れたの?しんどかったら早く言ってよ。コインできたらお昼にしよう。お昼はどこか気になるところあるの?」

「うん!この坂を下ったところのね、少し先にね」

と、和真を背にして坂道の下を指さして、

「美味しそうなお蕎麦屋さ・・・・・」

お蕎麦屋さんがあってね・・・って言いながら和真の方へ向き直ったら、

えっ?


高柳さ、、、ん?


私は自分の見ているものが信じられなくて。



その光景から目が離せなかった。



無防備な和真の顔に、




高柳さんの顔が重なって




キスをしていた。





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