丸重城の人々~後編~
柚希「え?みんな優しいよ?私の方がここにいるの、邪魔かなって思ってるくらいなのに……」
と柚希が口を挟む。
響子「柚希にだけはね。それに私達のこと気にしてんの?大丈夫よ!」
将大「そうそう。イチャイチャは別荘の部屋でするから!」
響子「もう///将大!」
柚希「………嬉しいなぁ。二人が幸せそうで……」
響子「柚希?」
柚希「ほんと、二人は色々なことがあったでしょ?」
将大「柚希ちゃん…泣かないで?俺は柚希ちゃんの涙を拭う手を持ってないんだから!」

響子「ありがとう!柚希!」
柚希を抱き締める、響子だった。

一方、大翔達は━━━━━━
大翔「おい!飛ばせよ!シン!」
シン「いや、さすがにそれは……てか、背もたれ蹴んないで下さい!大翔さん!」
中也「いいじゃん!飛ばそーぜ!なんなら、俺代わろうか?運転!」
玄「そうだね!男だけで、暇だし!飛ばそ!」

シン「柚希さんにチクりますよ!」

三人「は?」
シン「ボスに言われてるんです。皆さんが困らせるようなことしたら、柚希さんの名前を出せって!」

大翔「おい…もし、このこと柚に言ったら……」
中也「わかるよな?」
玄「シンくん、生きて帰れるかな~?」

シン「柚希さん、助けて!!」
とその時━━━
大翔「あ、柚から電話!」
中也・玄「え?柚希(姫)!?」
とたんに、顔が緩む三人。

柚希『大翔?』
大翔「うん!どうした?」
柚希『スピーカーにして?』
大翔「了解!」
スピーカーにする。
柚希『みんな!』
中也「柚希?そっちは大丈夫?」
玄「姫、別荘着いたらギュッてさせて!ここは男ばかりで辛いんだよ…!」
柚希『シンさん?』
シン「あ、はい!」
柚希『大翔達がワガママ言ってませんか?』
シン「え?うっ…」
大翔が背もたれを、ガンっと蹴る。
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