丸重城の人々~後編~

【竜王組、若頭】

徳力組・事務所。
最近、妙に力をつけてきているヤクザ組織。

将大「失礼ー!」
徳力・組員(以下・ト組)「小岩井!?」
将大「組長、呼んで?」

将大はソファの真ん中に背もたれにもたれて足を組んで座った。
柚希の前では、絶対に見せない姿。
かなりの圧迫感と、威圧感がある。

竜王・組員(以下・リ組)「若、煙草っす」
将大「ん」
シン「はよ、呼べよ!
若が、待つの嫌いなの知ってっだろ?」

そこに徳力が現れた。
徳力「竜王が、何の用だ?」
将大「今、お前が狙ってる奴等から手を退け!」
徳力「は?」
将大「俺が知らないとでも?」
徳力「………」

将大「いいか!最近力をつけてるからって、お前等レベルで俺には勝てない。
それに、今狙ってる奴には竜王がついてることを忘れるな!
…………話はそれだけだ!」
そこまで言うと、将大はソファから立ちドアに向かった。

徳力「お気に入りって、本当だったんだな!」
帰ろうとする将大の動きが、ピタッと止まる。

リ組「おい!若を挑発するな!」
徳力「名前は、何だったかな?
…………えーと、大瀬…柚希!だったか!
半信半疑だったんだが、本当みたいだな?
小岩井 将大っつたら、女は売り物だって豪語してた奴だったのに!
そんなに、いい女なの?
でもよ!お前が守ろうとしてる男の女だろ?
何で?その男を守ろうとするの?」

将大「徳力、もう一度言う」
徳力「あ?」
将大「お前等レベルで、俺には勝てない。
ちなみに、毒蜘蛛にもお前は勝てない。
特に大翔はきっと…どんな極悪人よりも残忍な奴だから!
忘れるなよ!」
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