再会は涙色  ~元カレとの想い溢れる一夜からはじまる物語~
そう言って麻衣の方を見て笑う稜真に、麻衣も笑う。

「で、彼女とはどうなの?」
「幸せ全盛期に決まってんだろ。」
「溺愛してるもんね」
「まぁな。」
稜真には彼女ができた。

仕事でメイクをしたことのあるモデルさん。
きれいすぎる彼女に稜真も気が気じゃないと、まめに連絡をしたり、付き合って早々に同棲を始めた。

「さすがに同級生は無理だけど、もしかしたら?」
麻衣が詰め寄ると耳まで真っ赤にしながら稜真は「やめろ」と視線を外した。

そのくらい稜真が本気で彼女を想っている気持ちを、麻衣は大切にしたいと思っている。
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