運命なんて信じない
危なっかしいお姫様 side賢介
今まで両親と俺の3人暮らしだった家に琴子が同居するようになって4カ月が過ぎた。
まだお互いに遠慮はあるものの、彼女がいるだけで家の中が華やいでいる気がするのは俺だけだろうか。
それだけ俺の中で琴子が大切な存在になっているってことだろう。
そんな中、昨夜は10時を回っても琴子が帰ってこなかった。
友達に会ってくると母に連絡はあったようだが、さすがにこれだけ遅くなれば心配にもなる。
俺も仕事を片付けながら琴子の帰りを待っていた。
時刻は10時40分。
さすがに遅すぎるだろう、メールでもしてみようかと思った時、
ブーブーブー
見知らぬ番号からの着信。
怪しみながらも、俺は電話に出た。
「もしもし、平石専務ですか?突然すみません、坂井翼です」
思いもしない人物からだった。
「どうした?」
プライベートで使っている電話の番号はごく親しい人間にしか伝えていない。
もちろん坂井にも教えた覚えはないが・・・
「あの、この番号は立花麗に聞きました。実は今藤沢と一緒なんですが、かなり体調が悪いみたいでして」
「琴子が、どうかしたのか?」
体調が悪いなんて話は聞いていなかった。
「詳しい事情は分かりませんが、酒に薬を混ぜられたみたいで・・・」
とても言いにくそうに話す坂井だが、聞いた俺の方が絶句してしまった。
「もしもし専務?大丈夫ですか?」
「ああ。それで、琴子は今どこにいる?」
とにかく琴子の状態を確認しないことには始まらない。
もし外にいるのなら迎えに行くつもりで居場所を聞いた。
「実は、お宅の近くまで車で来ています。このまま連れて行った方がいいですか?何なら、今夜は俺の家に泊めて明日の朝送りますが」
「いや、このまま連れてきてくれ。玄関まで出ているから」
「わかりました」
このまま一晩、坂井に琴子を預けるなんてとんでもない。
琴子の無事を確認しないことには心配で眠れない。
とにかく連れてきてくれと電話を切り、俺は部屋着のまま門の前で到着を待つことにした。
まだお互いに遠慮はあるものの、彼女がいるだけで家の中が華やいでいる気がするのは俺だけだろうか。
それだけ俺の中で琴子が大切な存在になっているってことだろう。
そんな中、昨夜は10時を回っても琴子が帰ってこなかった。
友達に会ってくると母に連絡はあったようだが、さすがにこれだけ遅くなれば心配にもなる。
俺も仕事を片付けながら琴子の帰りを待っていた。
時刻は10時40分。
さすがに遅すぎるだろう、メールでもしてみようかと思った時、
ブーブーブー
見知らぬ番号からの着信。
怪しみながらも、俺は電話に出た。
「もしもし、平石専務ですか?突然すみません、坂井翼です」
思いもしない人物からだった。
「どうした?」
プライベートで使っている電話の番号はごく親しい人間にしか伝えていない。
もちろん坂井にも教えた覚えはないが・・・
「あの、この番号は立花麗に聞きました。実は今藤沢と一緒なんですが、かなり体調が悪いみたいでして」
「琴子が、どうかしたのか?」
体調が悪いなんて話は聞いていなかった。
「詳しい事情は分かりませんが、酒に薬を混ぜられたみたいで・・・」
とても言いにくそうに話す坂井だが、聞いた俺の方が絶句してしまった。
「もしもし専務?大丈夫ですか?」
「ああ。それで、琴子は今どこにいる?」
とにかく琴子の状態を確認しないことには始まらない。
もし外にいるのなら迎えに行くつもりで居場所を聞いた。
「実は、お宅の近くまで車で来ています。このまま連れて行った方がいいですか?何なら、今夜は俺の家に泊めて明日の朝送りますが」
「いや、このまま連れてきてくれ。玄関まで出ているから」
「わかりました」
このまま一晩、坂井に琴子を預けるなんてとんでもない。
琴子の無事を確認しないことには心配で眠れない。
とにかく連れてきてくれと電話を切り、俺は部屋着のまま門の前で到着を待つことにした。