禁忌は解禁される
「君は、よくお姉さんにこんなことできるな…
君のお姉さんだろ!?
こんなの、普通の感覚じゃない!」
七夜は一颯に近づき、頬に触れようとする。
でも、その手は宙で止まる。

「俺達は“普通”じゃねぇよ!
親父と頻繁に連絡とっていて、今頃気づいたのかよ!?
一颯だって、そうゆう世界で生きてんだよ!」

「これじゃ、あまりにも一颯がかわいそうだ……」

「だから言ったろ?
お前には無理なんだよ……
一颯から俺を忘れさせるなんてできない。
お前が今後、一颯と結婚するようなことがあっても、俺は一颯を愛し続けるぜ。
お前はこんな状態の一颯を抱けるの?」
颯天もベットに近づき、寝ている一颯の横に座る。

「抱かれてる時の一颯って、めっちゃ可愛いんだよなぁ!
このキスマーク見るだけでも、興奮する。
俺のモノって印だし。
もっと見る?
胸とかもっとスゲーよ!キスマーク」
一颯の身体に触れながら、言う颯天。

「もう……やめてくれ!!」

「ん……」
「フフ…一颯、起きるよ?
そんなデカイ声出すと…!」

「神龍寺 颯天。
お前は最低だ……!」
「ありがと!
で?どうするつもり?」

「“今回は”手を引く!
でも、このままだと思うな!」
そう言って、部屋を出ていった七夜だった。

「フフ…のぞむところだよ」
そう言って、颯天は一颯の頭の下に腕を滑り込ませ抱き締めた。
そして、頭を撫でる。
すると一颯がすり寄ってきた。
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