禁忌は解禁される
「どうして?」
「一颯が俺の手の中にいるから」
「………」
「もう…無理だから。
目の前に一颯がいるのに、触れられないなんて……。
この気持ちに気づいてから、ずっと我慢してた。
俺が成人する前に、誰かと結婚したらどうしようってずっと不安だったし」
「だから、ずっと言ってるでしょ?
私達は姉弟だから、どっちにしても無理なの!」

「俺は!
一颯と一生…一緒にいたいだけ!
触れ合って、愛し合いたいだけ!
それ以上何も望まない!」
颯天が一颯の頬に触れる。

「一颯だって、なんだかんだで俺を受け入れてんじゃん!
ここがドキドキして、目を潤んで、今だっておれを煽ってるじゃん!」
一颯の左胸を触り、目を覗き込んで話す。

「そんなつもりない!」
「でも、身体は俺を求めてる。
なのに、他の人と結婚してこの家を出ていくなんて、虫がよすぎる。
いい加減……降参して俺だけに溺れてよ!」
颯天に口を塞がれ、貪られる。
確かに身体は熱くなっていた。

颯天の部屋に移動して、ベットていつものように抱かれる。
「お願…も……許して…」
「ダーメ……どこ、触られた…?
俺以外の男に」
「どこも……手…触られ、た…だ…け…」
「じゃあ…手ぇ…繋ご……」
「んん……も…だめぇ…」
手を絡めるように繋ぎ、果てた。

「ねぇ…一颯」
「何?」
「そんなに婚活したいなら、してもいいよ?」
「え?」


「でも、その度に犯すからね……!
そいつに触られたとこ、全部俺で塗り替えて、埋めてやる!」

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