オフィスの華(令和版)~若社長と秘書のHONEYなヒミツの関係~
秘書×秘書
『俺は行けないけど…美苑に似合う。スーツを選んでくれ』と祐早斗さんはそう言って、栗原さんにブラックカードを渡した。

「承知しました」

「くれぐれも・・・買うのは美苑のスーツだからな…お前のスーツは勝手に買うなよ…栗原」

「承知してますよ…あ…染中さんと二人で高級ディナー…食べてもいいですか?」

「何で!?お前が美苑…二人で食事するんだ!?」

祐早斗さんって本当に独占欲が強すぎる。

「分かりました…適当に車内で食べます…」

「美苑…栗原に隙は見せるなよ…コイツ…耶刃の話では社内の女を食いまくってるらしいからな」

「耶刃常務は本当にしつこいですね…」

祐早斗さんはスーツの上にベージュのトレンチコートを羽織り、支度をした。

「じゃ先に行くぞ…後は任せた。栗原」

「お疲れ様でした…社長」

「お疲れ様です」

「ふん、まだ・・・取引先との会食が残ってる…まだ、俺の仕事は終わってない」

祐早斗さんは頭を上げる私の頬に片手を添え、チュッと唇にキスを落とす。

「充電だ…」

すぐそばに栗原さんが居ると言うのに、何と大胆な人。

「見てないコトにしておきます…」

栗原さんの方が、私達から顔を逸らす。

「じゃもう少し激しいキスしようか?美苑」

「ダメです!!」

私は祐早斗さんに向かって大声を上げる。
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