オフィスの華(令和版)~若社長と秘書のHONEYなヒミツの関係~
安くてパスタの美味しいチェーン店で夕食。


「申し訳ないな…もう少し高い店が良かったか?染中さん」

「いえ…」

栗原さんはコートを脱ぎ、アラカルトメニューを開く。

「決まった?」

「私はカルボナーラで、デザートはティラミス、あ…フォカッチャも追加しようかな?栗原さんは?」

「ベーコンピザに明太子パスタ、小エビのサラダ…俺がオーダーしとくから、染中さん、水持って来て」

「分かりました」

私は腰を上げてドリンクのセルフコーナーへと行った。


******

グラスの水を入れて戻った。

「サンキュー」

栗原さんは長い脚を組んで、スマートフォンを弄っていた。

私もバックからスマートフォンを取り出した。
「もしもし・・・マロンだけど…何?桜庭さん」

誰かと電話で話を始める。

「・・・今から飯なんだけど…そうだな…銀座に居るし…それほど時間はかからないと思う。分かった…飯食ったら…直ぐに向かう…」


栗原さんは通話を切り、私の方を見る。
「悪い…帰りはタクシーで帰ってくれないか?用事が出来た…」

「構いませんよ…それよりもマロンって…」






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