オフィスの華(令和版)~若社長と秘書のHONEYなヒミツの関係~
朝まで一緒
私が外を見ていると祐早斗さんが硝子越しにノックして来た。

「祐早斗さん?」
私の荷物も持って来たのは栗原さんではなく、祐早斗さんだった。

彼は店内へと入って来て、私の前に腰を下ろした。

「悪いな…待たせて…これが荷物だ」

私のショルダーバックを渡す。

「ありがとう御座います」

「何で!?栗原じゃなく、俺だって顔してるな…」

「いえ…それよりも何飲みます?」

「あ…俺はアメリカンで」

「承知しました」

私は腰を上げ、カウンターへと向かう。

祐早斗さんのオーダーしたアメリカンを木製のトレーに載せて戻った。

「どうぞ」
「ありがとう」


私は腰を下ろした。
彼は伏し目にして、アメリカンを早速啜る。

「樋口事務次官が親父に会いに来ていた」
「えっ?」

私の父だと言う人が『ソーマ』に来ていた。
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