オフィスの華(令和版)~若社長と秘書のHONEYなヒミツの関係~
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一夜が明けて、私は何事もなかったかのように出社の準備を始める。
洗面ルームでヘアを整えていた。
首筋に残る祐早斗様のキスマーク。
暫し、私の動きが止まった。
彼の残した獲物の証は赤い花弁のよう。
指先でその唇の痕をなぞるとそこだけ熱を持ったように火照っていた。
私は首筋のキスマークをスカーフで隠して出社。
エントランスには珍しく人だかりが出来ていた。
「おはよー。染中」
「おはようございます、主任。あの人だかりは何ですか?」
「あ…ご子息の祐早斗様が昨日シンガポールから帰国したんだって…ご子息をひと目見ようと人だかりが出来てるのよ」
彼の名前を訊いた途端、心の中がざわついた。
「染中?」
人だかりはエレベーターへと移動していく。
その人の中心に遠目だけど、祐早斗様と秘書の栗原さんが居た。
一夜が明けて、私は何事もなかったかのように出社の準備を始める。
洗面ルームでヘアを整えていた。
首筋に残る祐早斗様のキスマーク。
暫し、私の動きが止まった。
彼の残した獲物の証は赤い花弁のよう。
指先でその唇の痕をなぞるとそこだけ熱を持ったように火照っていた。
私は首筋のキスマークをスカーフで隠して出社。
エントランスには珍しく人だかりが出来ていた。
「おはよー。染中」
「おはようございます、主任。あの人だかりは何ですか?」
「あ…ご子息の祐早斗様が昨日シンガポールから帰国したんだって…ご子息をひと目見ようと人だかりが出来てるのよ」
彼の名前を訊いた途端、心の中がざわついた。
「染中?」
人だかりはエレベーターへと移動していく。
その人の中心に遠目だけど、祐早斗様と秘書の栗原さんが居た。