オフィスの華(令和版)~若社長と秘書のHONEYなヒミツの関係~
でも、会長が亡くなり既に半年が過ぎていた。

今の相馬社長が会長も兼任。
ご子息は現在『ソーマ』のシンガポール支社の支社長として勤務していた。

「まだ、内密だけど…社長が会長に就任し、現在『シンガポール』支社に居るご子息が正式に社長就任される。その際に就ける秘書の人事を俺に一任された」

「はい…」

「社長の条件は決してご子息が相手にしない女性を付けてくれと言われてね」
我が社は社内恋愛禁止の会社。
新社長の好みの女性を秘書に付け、うっかり恋に落ちたら困るとのコトだろう。
なら、栗原さんのような男性秘書を付ければ解決する話だと思うが。
「はい…でも、男性秘書を付ければいい話だと思いますけど」

「俺が彼の第一秘書を務めるんだけど…第二秘書も同性だと…息子が可哀想だ。華(女性秘書)が必要だと言ってね…」

 私は相槌を打ち、栗原さんの話を訊いた。

「と言うコトで…新しい社長の秘書は君に決めた…」

「えっ!?」
私が祐早斗様の秘書?相馬祐早斗(ソウマユサト)彼がこの会社の御曹司。
私と彼は四年前に一度会っている。
私が彼の秘書と言われても
ウチには社内でも選りすぐりの美人が揃った秘書課があるはず。
通称『シンデレラ課』

ウチの秘書課の女性は皆、玉の輿に乗れるジンクスがある。
だから、女性社員たちは挙って、秘書課を志望する。
私は興味ないけど。

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