オフィスの華(令和版)~若社長と秘書のHONEYなヒミツの関係~


私は眼鏡の奥の鋭く光る眼に観念して、中に入ったけど、その部屋は秘書室だった。
「俺達は此処で仕事をする…憶えておいてくれ。染中さん」

「・・・はい」
私は渋い返事をした。
「嫌なの?」
「私は経理の仕事がスキなんですけど…」
「そうなの?」
計算があった時の達成感は何とも言えない。
「秘書の仕事も楽しいよ…」
栗原さんは柔らかな笑顔で言う。普段クールなイメージの彼の笑顔に思わず、鼓動が跳ねてしまう。

その向こうの重厚なアーチ形ダークブラウンの扉の向こうが社長室。彼は私が鼓動を静めてる間にドアをノックした。




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