オフィスの華(令和版）～若社長と秘書のHONEYなヒミツの関係～

「冗談ですよ…」

「冗談でも、そのタチの悪い冗談は止めろっ」

「分かりました…」

「お前も食べるんだ…このディナーの代金は会社の経費で落とせっ。いいなっ」
社長とは言え、私的な支出を会社の経費で落とすのは経理課所属の社員としては腑に落ちない。言語道断。

「それはダメですよ！！相馬社長」

祐早斗様は突然私に怒鳴られ、鳩が豆を食べたような顔になった。

「社長としてはあるまじき行為です」

栗原さんは肩を揺らし、必死に笑いを堪えていた。

「分かった…今夜のディナーは自腹で払う…先ほどの言葉は撤回だ。栗原」

「承知しました…」