【完結】イケメンモデルの幼なじみと、秘密の同居生活、はじめました。
……。
…………。
…………はい!?
美波の思考は数秒、フリーズのち、心臓が止まりそうなほどどきっと鳴った。
彼女!?
誰の、いや、そんなのもちろん、北斗の……。
顔が、かっと熱くなってくる。どくどくと心臓もうるさく打つ。
だが、そんな美波を見て、北斗は顔をしかめた。
「……彼女、って、撮影のための『彼女役』だぞ」
……。
…………。
…………えっ。
美波はまた数秒、フリーズすることになる。
次には、違う意味で、かぁっと顔が熱くなった。
撮影のため、というのはよくわからないが、『役』と言われたのはわかった。
つまり、本当の彼女というわけではなかったのだ。
なのに自分はそういう意味に取ってしまって、おまけに恥ずかしくなってしまって。
そのことに違う種類の恥ずかしさが襲ってきた。
「そ、それなら、最初からそう言ってよ!」
それをごまかすように言っていた。無駄に声を張り上げてしまったくらいだ。
美波の反論に、北斗はあきれたような顔をする。
爆弾を落としておいて、と美波は憎らしく思った。
「そう言ったじゃないか。『今度』って」
そう言われてしまえば、美波はこれ以上言い返せなかった。
確かに、告白だとしたら、単純に「俺の彼女になってくれ」だけだろう。
最初からそうだったのだ。
誤解をしてしまったのは自分なのだ。
いたたまれない気持ちになった美波を、再び見つめて、北斗はぼそりと言った。
「ま、役じゃなくてもいいけど……」
でもその声は、混乱と恥ずかしさの中にいる美波にははっきり届かなかった。
ただ、補足なのだろうとか聞こえなかった。
美波がそれをちゃんと聞き取れなかったのはわかったのだろう。北斗は空気を変えるように、はぁっとため息を吐き出した。
「ここだとおばさんたちが帰ってくるかもしれないから、部屋に行くか」
美波を促して、ソファから立ち上がってしまう。さっさとドアに向かうので、美波はあたふたと立ち上がった。
彼女役というのはいったいなんなのだろう。
でもそれ以上に、美波が戸惑ったのは、自分のことについて。
北斗の「彼女になってくれ」と言った言葉に、これほど胸がドキドキしてしまったうえに、顔がかっかと熱くなってしまって、仕方のないことであった。
…………。
…………はい!?
美波の思考は数秒、フリーズのち、心臓が止まりそうなほどどきっと鳴った。
彼女!?
誰の、いや、そんなのもちろん、北斗の……。
顔が、かっと熱くなってくる。どくどくと心臓もうるさく打つ。
だが、そんな美波を見て、北斗は顔をしかめた。
「……彼女、って、撮影のための『彼女役』だぞ」
……。
…………。
…………えっ。
美波はまた数秒、フリーズすることになる。
次には、違う意味で、かぁっと顔が熱くなった。
撮影のため、というのはよくわからないが、『役』と言われたのはわかった。
つまり、本当の彼女というわけではなかったのだ。
なのに自分はそういう意味に取ってしまって、おまけに恥ずかしくなってしまって。
そのことに違う種類の恥ずかしさが襲ってきた。
「そ、それなら、最初からそう言ってよ!」
それをごまかすように言っていた。無駄に声を張り上げてしまったくらいだ。
美波の反論に、北斗はあきれたような顔をする。
爆弾を落としておいて、と美波は憎らしく思った。
「そう言ったじゃないか。『今度』って」
そう言われてしまえば、美波はこれ以上言い返せなかった。
確かに、告白だとしたら、単純に「俺の彼女になってくれ」だけだろう。
最初からそうだったのだ。
誤解をしてしまったのは自分なのだ。
いたたまれない気持ちになった美波を、再び見つめて、北斗はぼそりと言った。
「ま、役じゃなくてもいいけど……」
でもその声は、混乱と恥ずかしさの中にいる美波にははっきり届かなかった。
ただ、補足なのだろうとか聞こえなかった。
美波がそれをちゃんと聞き取れなかったのはわかったのだろう。北斗は空気を変えるように、はぁっとため息を吐き出した。
「ここだとおばさんたちが帰ってくるかもしれないから、部屋に行くか」
美波を促して、ソファから立ち上がってしまう。さっさとドアに向かうので、美波はあたふたと立ち上がった。
彼女役というのはいったいなんなのだろう。
でもそれ以上に、美波が戸惑ったのは、自分のことについて。
北斗の「彼女になってくれ」と言った言葉に、これほど胸がドキドキしてしまったうえに、顔がかっかと熱くなってしまって、仕方のないことであった。