元勇者、ワケあり魔王に懐かれまして。
トトが例の亜人狩りの対処を終えるほど、時間が経過していたらしい。
そんなに長い間、シュクルとささやかな戦いを繰り広げていたとは思いもしなかった。
「一応、見回りの強化を。ほかになにかあればすぐに伝えてくれ」
「承知いたしました」
まるでティアリーゼなどその場にいないかのような扱いだった。
逆にそれがありがたいような、むしろ落ち着かないような、そんな気持ちになってしまう。
一通り話し終えると、トトはちらりとティアリーゼを見た。
ぎくり、とした瞬間にはもう視線がシュクルに戻っている。
そんなに長い間、シュクルとささやかな戦いを繰り広げていたとは思いもしなかった。
「一応、見回りの強化を。ほかになにかあればすぐに伝えてくれ」
「承知いたしました」
まるでティアリーゼなどその場にいないかのような扱いだった。
逆にそれがありがたいような、むしろ落ち着かないような、そんな気持ちになってしまう。
一通り話し終えると、トトはちらりとティアリーゼを見た。
ぎくり、とした瞬間にはもう視線がシュクルに戻っている。