元勇者、ワケあり魔王に懐かれまして。
「どうしてそんなことをするのか、直接聞いてみたいの。私の見てきたものを伝えて、今後はそういった行為をやめてくれないかお願いもしてみたいわ」

「ティアリーゼのそういうところは人間臭い」

「え? そうかしら?」

「わかり合えない生き物がいる、ということをあまりわかっていないように思う」

「……やっぱり、甘い考え方だと思う?」

 それはティアリーゼも薄々感じていた。

 どんなに諭しても限界のある相手というのは確実に存在する。

「わかっていないわけじゃない……と思っているわ。やれることはやりたいだけで」

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