君じゃなきゃ。


「あれ?!」


椅子に座る前にあたしの足はデスクの前で止まった。


「なんですかこのチョコの山は……!」

さっき食べたばかりの20円チョコが10個くらい置いてある。

しかもキレイにピラミッドのように積まれている。


上の一粒をつまみ上げて見るとさっきとは違う味。

下のも、その下のチョコも違う味だった。


「それ、あげる」

何事もないかのように横でキーボードを叩きながら竹下先輩が言った。


「え?い、いいんですか?!ていうかなんでこんなに買ったんですか?!」

「だっていい大人が20円のチョコ2つしか買わないなんてできないでしょ」

「そ……そうですけど……それにしたって買いすぎじゃないですか?」

「全種類買ってみた。相川さん食べておいしかった3つくらい教えて」

「……あたしは毒見係ですか?」



返事のかわりにあたしをイジめて楽しそうな顔。



竹下先輩……結構オチャメさんだったんだ。
< 25 / 357 >

この作品をシェア

pagetop