君じゃなきゃ。
「あれ?!」
椅子に座る前にあたしの足はデスクの前で止まった。
「なんですかこのチョコの山は……!」
さっき食べたばかりの20円チョコが10個くらい置いてある。
しかもキレイにピラミッドのように積まれている。
上の一粒をつまみ上げて見るとさっきとは違う味。
下のも、その下のチョコも違う味だった。
「それ、あげる」
何事もないかのように横でキーボードを叩きながら竹下先輩が言った。
「え?い、いいんですか?!ていうかなんでこんなに買ったんですか?!」
「だっていい大人が20円のチョコ2つしか買わないなんてできないでしょ」
「そ……そうですけど……それにしたって買いすぎじゃないですか?」
「全種類買ってみた。相川さん食べておいしかった3つくらい教えて」
「……あたしは毒見係ですか?」
返事のかわりにあたしをイジめて楽しそうな顔。
竹下先輩……結構オチャメさんだったんだ。