羽柴弁護士の愛はいろいろと重すぎるので返品したい。【番外編 2021.5.9 UP】


「なにその攻撃力……」

 先輩は困ったように笑う。「みゆが弁護士とか検事になってなくてよかったよ。絶対負ける自信ある」

 眉を寄せた私を見て、ふふ、と楽しそうに先輩は笑うと、私の身体をそっと離した。

「朝食、いやもう昼食か。何か食べに行く? それとも何か作ろうか?」
とベッドから起き上がる。「ちょっと先にシャワー浴びてくるね」


 その先輩の服を思わず掴んでいた。

「みゆ……?」

 あれ、なんで掴んでるんだっけ。
 でも、今……

「……もう少しだけ」

―――抱きしめられてたいって思ったの。


 先輩は嬉しそうに笑った後、私をもう一度抱きしめて、

「はぁ……このかわいいの、どうすればいいの」
とつぶやいた。

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