羽柴弁護士の愛はいろいろと重すぎるので返品したい。【番外編 2021.5.9 UP】


 席に戻った先輩は、
「あのね、宮坂さん。折り入ってお願いがあるんだけど」
と宮坂さんに言う。私も静かに席に着いた。

「……はい」
「僕と柊みゆさんはね、実は高校からの知り合いなんだ。陸上部の先輩後輩で」
「え……」

 驚いた顔で宮坂さんは私を見る。私は小さく頷いた。

「あ、誤解しないで。俺が『今は言わないほうがいい』って口止めしてたんだ。一応業務で関わるわけだし、変に誤解されてもって思ってたんだけど……」

先輩は続ける。「でも俺がね、みゆのこと好きだから」


「「えぇ⁉」」
 私と宮坂さんの声が被る。

 宮坂さんは戸惑いながら、
「まさか、つ、付き合って……!」
「い、いや! 付き合ってません!」
 私は手を横に振った。


(ちょっと待って、いきなり何言ったーーーー⁉)


< 93 / 302 >

この作品をシェア

pagetop