まだ、青く。
千先輩と兆くんのギクシャクモードは帰りのバス中でも発揮された。

一方、潤ちゃんと凪くんは前と変わらなかった。

いや、前よりもむしろ穏やかな空気が漂っているようにも感じた。

お互いに思いを伝え合うことで、それぞれの胸のわだかまりがなくなったのかもしれない。

遠慮している感じやぎこちなさが無くなって、なんだか私の心もぽかぽかと温かくなった。

2人の間に見えるオーラは優しくて淡い夕焼けのような色をしていた。

そして、本当に夕焼けが空を茜色に染め上げる頃に私達の合宿にピリオドが打たれたのだった。
< 170 / 310 >

この作品をシェア

pagetop