まだ、青く。
「お前らも早く食べちまえよ。今日は大事な話し合いをすんだからよ~」

「大事な話し合い、ですか?」


私が首を傾げると、兆くんはうんうんと深く頷いた。


「文化祭の出し物、決めるんだよ。さすがに写真売るだけじゃつまらないからな。千先輩が勉強で忙しいから、新体制で決めて良いって昨日ラインあった」


そうだったんだ...。

と、それよりも気になることはあるのだけれど、兆くんは口をつぐんでしまった。

今は聞かないでくれということなのかもしれない。

だったら、無理に聞く必要もないから、私は黙っておこう。

時がくればきっと話してくれるから。

だって、私と兆くんとの間にある絆も強固だからね。

信じて待ってみる。

ということで、私は母の手作り弁当を食べ、会議に臨むことになったのだった。

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