まだ、青く。
お腹も一杯になり、眠気に襲われ始めた頃、会議は始まった。

兆くんが議長席にいるのはなんだか新鮮で、いよいよ私達2年生がメインの部活動が始まっていくのだと思うと胸が騒がしくなった。

期待も不安も入り交じってドキドキバクバクするし、そわそわして落ち着かない。

いくつも色が重なってマーブル状になって胸を覆っていた。

そんな中でも会議は進んでいく。

皆が意見を出し合い、1番人を呼び込めそうな内容をやることになったのだけれど...


「じゃあ、多数決で"あなたの運命の相手占います"に決定!」


パチパチパチパチと盛大な拍手が小さな部室に反響する。

その音が私の焦燥感を煽る。


「で、でで、でもこれだと私のメインイベントになってしまうんじゃ...」

「そりゃ、占えるのは鈴のすけだけだからな」

「でも、ボクたちも写真の館をやるので、そちらにお客さんを誘導したりして鈴先輩だけに負担が集中しないようにします」

「鈴ちゃんなら大丈夫です!わたしも手伝います!」


そう言われてしまうと、私は断ることが出来ない。

それに、やらないで後悔するよりやって後悔した方が良いっても思うし、

皆に散々迷惑をかけてきたんだから、ここは私が踏ん張って乗り越えて皆に恩返しをしたいという思いもある。

ということはもう...

やるしかない。


「頑張ります。私なりにやれるだけやってみます」

「そうだ!それでこそ鈴のすけだ!」


私はこうして大役を引き受けることになり、それから毎日占いの特訓をすることになったのだった。
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