まだ、青く。
「鈴ちゃん、どうしました?」


潤ちゃんに肩を叩かれて我に返った。

最近は自分の心に沸き上がる感情に振り回されてばかりで、回りが見えなくなっているような気がする。


「ごめんなさい。何でもないんです」

「ほら、鈴もいっぱい食べて」

「そうですよ!鈴先輩が主役なんですから」

「ふふっ。そうですね」


なんとか愛想笑いで誤魔化し、私は母特製のミートローフを口いっぱいに詰め込んだ。

食べ物を頬張ったって何も変わらないのに、飲み込めきれない思いも誤魔化そうとしていた。

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