告白予約。〜猫系男子は赤面少女に夢中〜



 有菜ちゃんとは高校に入学してから出会い、クラスの自己紹介で見事に緊張し、赤面する私を見て、声を掛けてきた。


『顔赤くなっちゃうの可愛いね!りんごみたい。私有菜、仲良くしよ〜』


 私の散々な自己紹介を見たのに、声を掛けてくれたことに感動し、そこから私たちの距離は一気に縮まった。

 だから、有菜ちゃんは私が何故男子を苦手なのかを知らないし、無理に聞こうとしてなこない。むしろ、私が男子との距離感に困っていると、さりげなく間に入って助けてくれたりする。そんな有菜ちゃんが、私は大好きだ。

 有菜ちゃんは私の赤い頬をむにむにと両手で包みながら、楽しげに口を開く。
 


「そんなんじゃ、一生彼氏なんてできないぞ〜」
「いいもん。私は友達が居たら充分だし……」
「そんなこと言って、女子高生にとって、恋は重要なことでしょ〜。もし告白とかされたらどうするの?」
「……考えたことなかった!」



 私が、告白をされる?無理無理、ありえないでしょそんなこと……!

 けど、突然そんなことが起きた場合、きっと私は、顔を赤くしてめちゃくちゃ吃った挙句、その場から逃げ出してしまいそうだ。そして、次の日変人として学校中の噂になっていそう。そうならない為にはどうしたらいいんだろう。

 99.9パーセントないとは思うけど、本当に、奇跡的にそうなった時のことを考え私は頭を抱える。

 そんな様子を、にこにこと楽しげに私を見つめる有菜ちゃんに、私は知恵を振り絞り口を開く。


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