竜王陛下のもふもふお世話係2~陛下の寵愛はとどまるところを知りません~
「あ。そういえば、スザンナ様にお茶会に誘われたんです」

 ミレイナはスザンナに誘われたことをまだジェラールに伝えていないことを思い出した。

「スザンナ? ウォルトの奥方の?」
「はい。せっかくなので、行ってみようかと」

 初めてのお茶会のお誘いに、思った以上に浮かれている自分がいる。
 これまで習ったことをきちんとできるかという不安もあるが、それ以上に〝楽しみ〟という気持ちが強い。

「そうか。ウォルトの奥方であれば信頼もできるから、安心だろう。楽しんでくるといい」
「はい。お茶会に参加するのは初めてなのでどきどきです」
「ミレイナなら大丈夫だ。困ったら、スザンナが助けてくれるだろう」

 ちょっとした不安を拭い去るような言葉に、ほっとする。

(お土産は何を持っていこうかしら? セシリア様に相談してみようかな)

 そんなことを考えていたそのときだ。

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