蜜溺愛婚 ~冷徹御曹司は努力家妻を溺愛せずにはいられない~
「あの、すみません……少しでも柚瑠木さんに相応しくなろうと努力しているつもりだったのですが、それで柚瑠木さんを困らせているなんて考えていなくて。」
大人しく何でも言う事を聞いている女性の方が柚瑠木さんの好みなのかもしれません。しかしそれでは本当の柚瑠木さんの事を全く知ることが出来ないような気がして……自分から柚瑠木さんに近付く努力をしたつもりだったんです。
それが迷惑だったんですよね、きっと。
「そういう意味じゃありません。僕が言っているのは……」
よほど言いにくい事なのか、途中で言葉を止めて眉間にしわを寄せる柚瑠木さん。そういう意味でないのならば、どういう意味なのでしょうか?
「じゃあなんですか?ちゃんと教えてください、柚瑠木さん。」
柚瑠木さんの言葉の続きが聞きたいんです、貴方の考えている事を少しでも知って理解したい。だって柚瑠木さんは私にとって特別な人ですから。
「ですから……予想していない月菜さんの行動や発言に、僕は何度も振り回されてしまって困ってるんです。月菜さんは深く考えていないんでしょうけれど。あんなことを何度も言われれば、僕だって……男なんですから。」
柚瑠木さんは少し拗ねたように、顔を逸らしてこちらを見てはくれなくて。彼は項に手を当てて、ただ困ったように小さく首を振るだけ。