カフェ黒猫の秘密
「人間の性格というのは、家族や家庭からの影響と学校や職場など外での影響が五十%ずつだと言われているの。つまり、家庭環境がよくなかったとしても、学校や職場での影響が良ければダークサイドに走っていく可能性は低いと思うわ」

「なるほど……」

シュウとトモヤは同時に呟く。ナツメはスマホを取り出し、映画のタイトルを見せた。その映画のタイトルは、永遠に僕のものというものだ。

「これはアルゼンチンで公開された大ヒット映画なんだけど、ある殺人犯をモデルにしているわ。それがこの少年」

ナツメが見せてくれたのは、醜いとは到底思えない華やかな顔立ちの少年だ。しかし、この華やかな顔立ちの少年は十二人以上の人を殺害し、殺人以外にも強盗などの罪を犯している。

「この事件の犯人であるカルロス・エドゥアルド・ロブレド・プッチの家は、父親は真面目に働いて母親は専業主婦というごく普通の家だった。でも、ある時出会った相棒が悪い人だったからダークサイドに堕ちていってしまったの」
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