◇君恋◇
『明ー!』
しばらくしてから夏美は嬉しそうな顔で返ってきた。
拓海くんももちろん一緒。
夏美は人の目を気にしない性格だからどうどうとできるのだろう。
「夏美…嬉しそうだね?」
「エヘへ///」
夏美は少し顔を赤らめながら
「キスしたんだ///」
私の耳元で誰にも聞こえないように囁く。
「まじ??拓海くんやるね~(笑)」
私は拓海くんを横目でチラリ。
本人は読書をしていて全く気づいていないみたい(笑)
「あはは///」
「ちょっと照れすぎだし浮かれすぎ」
いつもだったらキスぐらいでこんなに喜ばない。
拓海くんのことが本気だという証拠だろう。
「何よ明!ちょっとくらい幸せ気分を味あわせてよ!」
少し目をつりあげて言う夏美に私は
「はいはい…」
しょうがなさそうに返事をした。