死にたがりな君と、恋をはじめる


『え?』













誠おばさんの言葉に眉をひそめる。














俺と……奈月の事?










今までにそんな質問を受けたことがなくて。










ついつい戸惑ってしまう。














『誠おばさんは……』










「いやいや、誠でいいよ。私は君のおばさんじゃないしね」














手の前でふるふると手を振られて、俺はうっと言葉に詰まった。











それは……誠おばさんと呼ぶなってことでよろしい?









誠おばさんって呼ぶのは奈月だけっていう特別感を味わいたいんだろうか。














ほんとこの人奈月の事大好きすぎだろ。














つい苦笑してしまって、俺は言い直した。















『誠さんは……俺に興味がないんだ?』










「え?」












誠おばさんは俺の問いかけに目を大きく見開いて、それからフッと口元だけで笑った。













「当たり前だよ。私は奈月ちゃんが一番大事だからね」












『そっか』















予想していた答えに、うんうんと頷く。












誠おばさんはテーブルに肘をついて、こちらを見つめてきた。














「それじゃあ……次に答えるのは、君の番だよ。君と奈月ちゃんの関係は何?」














真意を覗き込むようなその瞳に、俺はふっと笑う。














そんなに真面目に聞かなくても。












俺は笑いつつしばし思案した。












俺と奈月の関係か……。








とりあえず馴れ初めを言えばいいか。








そう結論を付けて、口を開いた。














『さっき、奈月が自殺しようとしたって話聞いたよね』











「……そうだね」
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