死にたがりな君と、恋をはじめる
『許してよ。……まぁ、もし来てくれたら、あの時何が違うって言ったのか、教えてあげようかなーって』



「!」






こちらをちらりと見て、そんなことを呟くレイに、私はピクリと反応した。







……確かに、それはずっと考えてたことだ。










何度考えても、レイがそういった意味が分からなくて、ずっと気になっていた。








「……本当に、その意味を教えてくれるの?」


『ん~そうしようかな~って。……どう、行く気になった?』







私は、メリットとデメリットをしっかりと考え、天秤にかけてみた結果……。







行くという決断をし、そのまま眠りにつき、そして今に至る。









『さぁさぁ、奈月。早く準備して、ね』


「いや、わかったから、ちょっと出て行ってよ……」








そう言ってレイを部屋から追い出し、さて、と服選びをする。










……デート、だし。オシャレしたほうが、いいよね。







幽霊相手とはいえ、一応、一応ね。



一応初デートなわけだし……。






まぁ、ちゃんと真面目に服を選び、髪をアレンジして、一階に降りた。
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