死にたがりな君と、恋をはじめる
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「ちょっと奈月ちゃん! 今までどこにいたの⁉

私心配して、もうすぐで警察に連絡するところだったよ!」



「……ごめん、誠おばさん。友達と遊んでて、帰り道迷っちゃった」



家に着くなり、誠おばさんが慌てた様子で駆け寄ってきた。





誠おばさんっていうのは、


両親の代わりに私の面倒を見てくれている、私の母親の妹。





少し過保護なところがあるけど、私のことを第一に考えてくれている、いい人だ。





こんなに心配してくれている人に死のうとしていたなんて言えなくて、


私は曖昧に笑って誤魔化した。





私が『ごめんなさい』と頭を下げると、


誠おばさんはそれ以上何も言うことはなく、口を閉じた。





私はそれを確認すると、階段を駆け上がり、自分の部屋へ駆け込んだ。



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