イジメ返し―連鎖する復讐―
「こんなことになったは全部お前のせいだ!!お前がノエルなんて産んだせいだ!!」

父はソファから立ち上がると母の頬を叩いた。

……なにこれ……。

目を見開く。

父が母を罵っているところを何度か目撃したことはあったものの、暴力を振るっているところを見たことはなかった。

「ごめんなさい……。本当にごめんなさい……」

「謝ってすむか……!今日、家族の問題は家族で解決しろと院長にも釘を刺されたんだ!!アイツのせいで俺の今までの努力が無駄になるかもしれないんだぞ!!」

「はい……。あなたの言う通りよ……」

「あんな疫病神を産んだのは全部お前の責任だ!」

あたしが疫病神……?

顔が引きつる。

「……今さらそんなこと……。あの子を産めといったのはあなたじゃない!あの時点ではあの子を産まない選択肢だってあった。それを生むように強要したのはあなたよ?」

ドクンっと心臓が不快な音を立てる。

なに……?いったい何の話をしているの……?

「ああ、言った。でも、それは全部俺を裏切ったお前とあの男を苦しめるためだ。アイツは俺の子じゃない。お前が不倫してできた子だろう!?」

「そうだけど今さらそんなこと……」

「ふざけるな!俺は何十年経っても俺を裏切っていたお前を許さないぞ!!それにあの男との子供であるアイツのことも……。俺の子供はマリアだけだ!」

父の叫び声が脳を痺れさせた。

あたしは……母が不倫してできた子供なの……?

頭の中が混乱してうまく思考が働かない。
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