魔王に見初められて…
「フフ…結愛も興奮してきたの?
可愛い~」

あぁ……だから、放せない━━━━

「ごめんね…結愛……
こんな俺が、彼氏で……」
「え…?」
「ううん……ほら、もう…俺だけに集中して、一緒に果ててしまおうね……」

「あ……はぁ…んぁぁ……やぁ…」
「もっと……結愛…足りない……好きなんだ…もっと…俺に、落ちて…」
「克……樹…手ぇ…手、繋ご…?」
克樹に翻弄されて、震える手を克樹に伸ばす。
その手を、指を絡めて繋いだ克樹。

「も…だめぇ……」
「結愛…好き……愛してるよ…」

狂おしい位に……ね……?



「━━━━━ごめんね…せっかく作ってくれたご飯、完全に冷えたね……」
「ううん。温めればいいんだし、大丈夫だよ?」
二人で果てた後、少し休憩をしてダイニングに戻ってきた二人。
完全に冷えた料理を、結愛が温めていた。

「ごめんね…つい、夢中になってしまった」
「ううん」
「でも…覚えておいてね?」
「ん?」
「俺が嫉妬したら、どうなるか……」
「え……う、うん…」

そして遅い夕食をとりながら、克樹が言う。
「美味しい!結愛、旨いよ!」
「ほんと!?よかったぁ」
心配そうに克樹が食べるのを見ていた、結愛。
心から安堵していた。
「楽しみだなぁ。これからも結愛の手料理食べれるなんて……!」
「フフ…よかった!」
「あ、でも…無理はしないで?
できない時は、俺がするし、外食してもいいしね!遠慮なく言ってね!
負担かけたくないから」

「そんな……好きな人に手料理振る舞えるなんて、とても幸せなことだよ?」

「………あ、今のいいなぁ」

「ん?」
「もう一回、言って?」
頬杖をついて、結愛の頬を撫でながら言う克樹。

「え?
えーと、好きな人に手料理振る舞えるなんて、幸せ」

「フフ…好きな人かぁ。
嬉しい……」
「好きだよ?克樹のこと」

「うん、俺は愛してるよ……!」
また深いキスをした。
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