魔王に見初められて…
「克樹」
「んー?」
「相談が…ん…ある、の……」
仕事が毎日忙しい克樹。
そのせいか、一緒にいる時はあまり離れたがらない、克樹。
最近の二人は夕食後、一緒に入浴し克樹がカウチソファに座り膝の上に結愛を向かい合わせに跨がらせる。
そして、口唇や頬、首などにキス責めするのだ。

「克、樹…お願……今は、キス…やめて…?」
「んーやだ……このまま、話して?」
「今週の……金曜日…華乃達と会おうって、誘われた、んだけど……行ってきても、いいかな…?」
克樹のキスに翻弄されながら、必死に伝える結愛。

「同窓会ってこと?
誰と会うの?」
口唇を離し、結愛に向き直る。

「高校生の時の…同級生だよ」
「男は?」
「え……?」
「この前…連絡してた奴だよ?」
克樹が少し結愛を見上げ、ジッと見つめる。
その目の中の闇が深くて、少し恐怖を感じる結愛。

「え?それは……」
「いるんだ…?」
「でも…だからって…何も、ないよ?」
「………そう…わかった、結愛を信じるよ」
「ありがとう」
「でも…今は俺だけのモノだよね…?」
「うん…」
そのままソファーの上に押し倒された。

「え……ちょっ…克樹…!?ここで?」
克樹に組み敷かれ、思わず押し返す結愛。

克樹は、その結愛の手を掴みソファに押しつけた。
「うん…ここで。
我慢できないし……もう、知ってるでしょ?
嫉妬した俺がどうなるか……」

結局結愛は、ソファーの上で散々翻弄され果てた。
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