魔王に見初められて…
魔王の制裁
「ん……克樹…?」
「あ…ごめんね……起こした?」

結愛のスマホをサイドテーブルに置いた、克樹。
通話中のまま━━━━━━━

「克樹…寝ないの…?」
「ん?寝るよ?でも…まだ、結愛の寝顔見てたい……」
「恥ずかしいから、やめて…/////」
両手で顔を隠す、結愛。

その両手を掴み、ベッドに押さえつける克樹。
結愛を組み敷いた。

「やだ……もっと…見せて…?
結愛の可愛い顔……」
「やだよ////
離して?克樹…」
「んーやだ…」
頬や首、鎖骨にチュッ、チュッと啄む克樹。
「くすぐったいよ…////」
「んーでも…気持ちいいでしょ?
可愛い~結愛。また抱きたくなってきた…抱いていい?」
キスをしながら、結愛の目を覗き込んだ。

「もう…眠いの……」
「だったら、その気にさせてあげるよ…?」
更にキス責めが続く。

「お願……克樹…やめ、て……」
「可愛い……もっと、拒んでいいよ…?
その方が燃えるし…
それに、そんな可愛く拒んでも、煽ってるとしか見えないよ……
ほら、こことか…触られるの好きでしょ?」
「あ…やぁ……んぁぁ…」
結愛の身体の敏感なとこを、責められる。

この間、樹理は電話の向こうでずっと聞いていた。
普通なら、他人の夜の生活など聞きたい人などいないだろう。
でもなぜか、樹理は切ることができなかった。
克樹の…いや、男性に甘い声を自分はかけられたことがない。
ついさっきまで自分には、あんなに尖ったような嫌悪感丸出しのトーンだったのに、こんなに溶けるような甘い声……
樹理はこんな風に愛されたことがないのだ。


しばらく克樹と結愛の甘い声を聞き、樹理は堪らなくなってプツンと通話を切ったのだった。
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