魔王に見初められて…
朝、結愛が目を覚ますと横に克樹がいない。
フッと窓に目を向けると、克樹が立って電話をしていた。克樹は上半身裸で、下にスウェットのパンツだけはいていた。
まだ少し寝ぼけていて、ボーッと克樹を見つめる。

笑顔が柔らかくて素敵だし、声も穏やかで、それにあんなに溶けそうになる位、愛のあるエッチ初めて………
それに背が高くて、程よく筋肉があって、背中に悪魔の刺青があって、ほんとに私にはもったいない位、素敵……。
……………ん?
悪魔の……刺青…?

「え!!?刺青!?」
ガバッと起き上がり、声を張り上げた結愛。

「え?結愛!?
どうした!?」
びっくりして、こちらを向く克樹。
「あ…いや……背中…」
「背中?
あぁ…刺青?」
「うん…」
「総長してた時に彫ったんだ。俺その時“魔王”って呼ばれていたから」
スマホをサイドテーブルに置いて、ベットに戻ってくる克樹。
「じゃあ…それ、魔王?」
「うん、そうだよ…怖い?」
結愛を足の間に挟み、顔を覗き込む。

「少し……でも、想像できないな…克樹が魔王なんて……」
急に克樹が怖く見え、少し俯く結愛。

「そう?当時、ぴったりだって言われてたよ……!」
「そう…なんだ。
でも、私には信じられない……克樹は穏やかで優しく見えるから……」
「結愛にはね…!できる限り、穏やかでいたい。
いっぱい甘やかして、もっと俺に落ちてほしいから」
「え?でもそれじゃ……私がフラれるようなことがあった時、生きていけなくなる」

「それは……あり得ないよ…」
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