魔王に見初められて…
魔王と同棲
「え…?」
「結愛が俺から逃げるようなことはあるかもだけど、俺が結愛を手放すことはあり得ない。
言ったよね?
一度手に入れたものは、絶対に手放さないって」
克樹が、結愛の頬を包み込むように触れて撫でる。

「だから、忘れないで?
俺は…結愛を…絶対に放さない………」
克樹の言葉が、浸透するように結愛の心に染みていった。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
それから克樹の仕事の都合でなかなか会えなかったが、毎日電話をして愛を育んだ二人。
時には夜遅くなることがあったが、結愛にとって克樹の声が聞けるだけで、幸せだった。

でもやはり、会うと離れたくなるなるのは恋をすると皆、感じるもの。
つい、離れたくないと言ってしまった。
克樹を困らせるつもりなんてなかった。

「………だったら、一緒に住む?」
「え?」
まさか、克樹がそんなこと考えていてくれたなんて、思っていなかった結愛。

「うん!私も、住みたい……!」
あまりの嬉しさにすぐに了承した、結愛だった。

そして今、克樹のマンション前にいる結愛。
「いつ見ても、スッゴいマンションだなぁ」

克樹は仕事で手が離せなくて、一人でここにいる。
とはいえ、引っ越しや荷解きは克樹の知り合いの人達が全てしてくれるとかで、結愛は鍵だけ握りしめてここにいた。
荷作りも朝から数人の女性が家に来て、全てしてくれた。
「あの何から何まで…すみません……自分でしますから」
「いえ、克樹様に手厚くと仰せつかってますので」
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