大好きだと伝え続けたかった

それから週末。私は元同級生こと水野さんを都内の駅構内にて待っていた。

「ごめん佐倉!遅くなった〜!久しぶりだね」
「水野さん久しぶり!」

水野さんは高校のときよりも少しだけ髪を伸ばし、綺麗なお化粧を施して女の子らしい服装で私の前に現れた。私も少しは女の子な感じの服装をしてきたつもりであったけどなんだか途端に幼さを感じてしまう。やっぱり街コンに参加するなんてまだまだ早すぎたんじゃ、なんて私の考えはよそに水野さんは笑顔で会話を交わした。

「実はわたしも街コンに参加するのは初めてなんだけど、佐倉が一緒に来てくれてよかったよー」
「あれ?そうだったの?経験者かと思ってた……」
「経験者って(笑)全然だよ!そろそろ彼氏欲しいと思っていろいろ調べてたんだー」

そう言うと水野さんはスマホの画面を見せてくれた。

「今日行く街コンの概要だよ。こんな感じで進むみたいだから!」
「なるほどねー、ありがとう」

軽く内容に目を通してからスマホを返す。もうすぐ集合時間になるからと私たちはそのまま集合場所へと歩き出した。

< 2 / 4 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop