繋がる物語


「ごめん。美桜にもしそういう話をされてももう付き合わないって決めたから」


そう言われたあの日から数日、今度は由紀から連絡が来た。

『何度もごめん。あれから美桜のことよく考えたんだけど、もう一度会って話せないかな』


それは願ってもない申し出。
けれどここでわたしは「はい」と返事をしてしまっていいのだろうか。
正直あの日、私は由紀が断ってくれたことにほっとした自分もいることに気づいた。
由紀とは離れたくない。
でも自分といることによって由紀を不幸にしてしまわないかという思いも少なからず私の中にあり、だからこそ離れていってくれることに安心もあったのだ。

どうしよう、どうしよう。
そうは思いつつも私の手は二つ返事の文字を打ち送信をしていた。

やっぱり由紀のことが忘れられないの。


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