むすんで、ひらいて、恋をして
「おっ、うちのクラスの肉食系女子が、水島に接近中。お前、完全にロックオンされてるよな。同情するわ。じゃ、俺、あいつ嫌いだから席に戻るな」



さくっと上谷が本音をぶちまけて、自分の席へともどる。



ぐっ。



完全に逃げるタイミングを失った。



くっるっくるに巻いた髪を指先にからめながら、近づいてくるのは同じクラスの蛭沼花音(ひるぬま かのん)。



ぽてっとした唇には、こってりとグロスだか口紅だかがのせられていて、油ものでも食ったのか?ってくらいテカテカしている。



甘ったれた話し方、上目遣いで首をかしげる仕草。



そういう女子が好きな男子もいるだろうけど。



とにかく蛭沼の発言は理解不能すぎて、存在そのものが恐怖でしかない。



< 133 / 554 >

この作品をシェア

pagetop