むすんで、ひらいて、恋をして
「ねえねえねえねえ、水島くん、気が付いたーーー?」



「そろそろ、担任くるよ?」



「えー……、花音、もっと水島くんと一緒にいたい~」



「邪魔だよ、蛭沼! 前に立つなよ」



ふたつ後ろの席の上谷がイラ立ちながら声をかけると、蛭沼の顔が一瞬で豹変。



たしか、運慶とか快慶ってこんな顔だったよな……。



「えー、上谷くん、まじめすぎー。ってか、ムカつくう。もうっ、花音の気を引きたいのは、分かるけどお! 花音は水島くんがいいのっ! 水島くん、あんまり話せなくてごめんねっ。あとで、ゆっくり時間取るからねっ」



宇宙語を繰り出して、自分の席に戻った蛭沼に呆然。



あいつと、まともなコミュニケーションをとれる日がくるとは思えない。



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