むすんで、ひらいて、恋をして
そこから5分も歩かないうちに住宅街に佇む、カジュアルイタリアンにたどりつく。



近くに大学があるせいで、大学生もたくさんいるし、主婦はにぎやかだし、高校生の俺たちが特別に目立つわけでもなく、ぎりぎりセーフ。



席に座るとアリスが目をぱちくりさせる。



「……まさか、これ系とは思わなかった」



「アリス、肉、好きだろ。ここのスペアリブ、マジで美味いらしいよ」



「うわああ、本当に⁈」



はい、子どもみたいにはしゃぐの反則。



アリスのこの笑顔、俺しか知らないと思うと、心臓つぶれるし。



はあ。



ホントに、アリスの暴力的な可愛さ、どうにかなんないのかな。



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