むすんで、ひらいて、恋をして
それから数日が過ぎて、朝陽を浴びてあくびをしていると。



「おはよ、アリス。すげえ寝ぐせ」



いつものように頭をなでてくる莉生の手を、パッと払う。



「触んな」



「お、完全復活?」



「当たり前だし」



心臓は、とんでもないことになってるけど。



クールに莉生の姉を務めてみせる。



ドキドキするのは制御不能だとしても、せめて、この気持ちを莉生にさとられることがないように。



うん、頑張るっ。



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