むすんで、ひらいて、恋をして
じっとお母さんを見つめながら、ゆっくりと言葉を選ぶ。



「よく考えたら寝室も別だし。休日もお母さんは仕事命って感じで、仕事に全力投球で楽しそうにしてるし」



なにより、ふたりともすごく穏やかで、……あまりに穏やかすぎて、ちょっと不自然だった。



「……好き同士なら、もっとドキドキしたり動揺したり、ケンカとかも、するんじゃないかなって」



「あら、鋭い。アリスも恋心がわかるようになってきたのかしら」



穏やかに笑うお母さんと、優しく眉をさげる莉生のお父さん。



自分で言いだしたことだけど、ものすごく……混乱してる。



莉生なんて、驚きすぎて固まったまま、ひとことも発してない。



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