7歳の侯爵夫人
主人の嫁入り先に侍女としてついてきたリアに、これからは『奥様』と呼ぶようにと指示したのは他ならぬコンスタンスだ。
侯爵夫人となったのに、いつまでも『お嬢様』ではおかしいと。
唇を尖らせ膨れっ面をしている主人に、リアは目を見張った。
それはもう何年も前の…、リアがコンスタンス付きの侍女になったばかりの頃によく見ていた表情だったから。
「コニーお嬢様…」
ポツリとこぼした呼びかけに、コンスタンスは頰を緩めた。
それもまた、かつてリアがよく目にした主人の笑顔だった。
侯爵夫人となったのに、いつまでも『お嬢様』ではおかしいと。
唇を尖らせ膨れっ面をしている主人に、リアは目を見張った。
それはもう何年も前の…、リアがコンスタンス付きの侍女になったばかりの頃によく見ていた表情だったから。
「コニーお嬢様…」
ポツリとこぼした呼びかけに、コンスタンスは頰を緩めた。
それもまた、かつてリアがよく目にした主人の笑顔だった。