7歳の侯爵夫人

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それからもオレリアンの公爵家通いは続き、コンスタンスはエントランスまで出て彼を待つようになった。
時間がはっきり決まっているわけではないのに、そろそろ彼が来るだろうと思うと部屋でジッとしていられないのだ。
そんなコンスタンスを、両親も兄も生暖かい目で見守っている。

一方オレリアンも、またもや頭痛を起こしたコンスタンスを目の当たりにして戸惑いはしたが、公爵家通いを止める気は毛頭なかった。
会いたい気持ちの方がはるかに勝っていたからだ。

あの時、コンスタンスはオレリアンが触れるのを拒否しなかったー。
頭痛を起こしたコンスタンスを思わず抱き上げてしまったが、彼女は拒否しないばかりか、オレリアンの胸に頭を預けていた。
そのことは、たしかに、オレリアンの気持ちを強くしていた。
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