君と友達な私の、赤い毛糸が繋がらなくても



「ここ、ピンクより黄色の方がいい?」

「んー、ピンク‥いや、青がいい!」


みんなでセッセと準備していたけど、
トラブルで急遽、手の空いている人だけがする作業になってしまった。


「あ、時間。私もう帰る!」

「うん、お疲れ様!」
「お疲れー。」



手が空いていたのは、私と彼と、私が片想いしていることを知っている女子。


そして、彼女は病院の検査のために早く上がることになっていた。


残りの作業は、
赤の毛糸で周りを縁取っていくのみ。



彼と私で、毛糸を貼ろうとピン、と伸ばした時。


「あ、学年トップ、おめでと〜!バイバイ!!」

「ちょっ‥‥!!!」

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